かがやきインタビュー「渡邊健氏」(テキスト)
◆こんにちは。
◆かがやき手話ニュース担当のわたなべたかこです。
◆よろしくお願いします。
◆手話ではこう表します。
◆今からかがやきインタビューを始めたいと思います。
◆今日のゲストは、聴覚障害児と共に歩む会「トライアングル」の会長、渡邊健さんです。
◆私と同じ名字ですね。
◆渡邊さんには色々お話して頂きたいと思います。
◆☆よろしくお願いします。
◆始めに、自己紹介をして頂きます。
◆よろしくお願いします。
☆僕の名前は渡邊健と申します。
☆聴覚障害児と共に歩む会「トライアングル」というのがあるのですが、それは、ろう者から成り立つ本人部会、専門家、たとえば手話通訳や学校の先生や大学の教授などが集まる専門家部会、聴覚障害児を持つ親が集まる両親部会の三つがあり、それをつなげた形が三角形なので「トライアングル」というのです。
☆その会長を今年4月から務めています。
☆よろしくお願いします。
◆そのトライアングルに参加するようになったのはいつ頃からですか。
◆何年前ぐらいですか。
☆トライアングルの前に「母と子の教室」という団体があって、そこで発音の練習をしたり、母親を対象に指導があったりして、母親たちは先生に教えてもらいながら聴覚障害児の子育ての方法を学びます。
☆僕が1歳過ぎの時に入りました。
☆今30歳なので、30年近くはいますね。
◆そうなんですか。
◆実際に活動を始めたのはいつ頃になりますか。
☆正確に言うのは難しいのですが、母と子の教室がきっかけで幼稚園、小学校の時に一年に2回行われる合宿…夏休みには夏合宿、冬にはクリスマスの合宿に参加していたのです。
☆中学校、高校の時はちょっとお休みしていました。
☆高校の終わりから大学にかけて先輩に誘われて活動するようになりました。
☆先輩に色々な企画に誘っていただき、色々な交流をしたのです。
☆高校を卒業した後、手話を覚えたので手話がまだまだ出来ていませんでした。
☆それで、自分の世界を広げたいと思って参加したのです。
☆それが大きいですね。
◆本格的に活動を始めたのは、大学の頃ということですね。
◆その頃に手話を覚え始めたのですね?
☆そうです、高校の時は手話がまったく出来なかったのです。
☆むしろ、手話なんかいらない!という反発的な考え方をしていたのです。
☆今では手話を使っていますし、当時の人たちが見たらびっくりするかもしれません。
☆大学に入った後、同級生や先輩たちが手話で楽しそうに話しているのを見て、うらやましいなぁと思ったのです。
☆うらやましがるだけでなく、僕も手話を覚えて皆と一緒に話したいと思い、6ヶ月ぐらい頑張って手話を身につけたのです。
☆それから、手話は世界が広がるということが分かったのです。
◆手話を覚えてから世界が広がったのですね。
◆会長として、活動の目的意識について考えていることはありますか。
☆僕の入っている団体だけでなく、他にも色々な団体があります。
☆ろう者の団体、中途失聴者の団体、人工内耳の団体や親の会や手話通訳の団体など、本当にたくさんあります。
☆でも、それぞれ別々に活動しており、まとまりが足りない気がするのです。
☆本当にろう者の生活を変えたいという大きな目標を決め、統一させて、力を合わせて活動できないかなと思っているのです。
◆つまり、パイプのような役割ですね。
◆それぞれ団体があり、それぞれ活動しているのは良いことなのですが、団体と団体のつながりがないんですよね。
◆つながり…つまりパイプがあった方がより活動しやすいという意味もありますね?
☆それもありますし、それぞれの団体が情報交換をしたり、力を合わせたりすることによってお互いの力を伸ばし、力が倍々になることで活動の幅もさらに広がってくると期待しています。
◆なるほどですね。
◆分かりました。
◆さて、次です。
◆今まで活動をしてきて大変だったことはありますか。
☆僕は今トライアングルの会長を務めていますが、その前は本人部会の代表をしていました。
☆本人部会は、他のろう協会や難聴者協会などの青年部と似ているのですが、ろう協会の青年部では活動出来るのが18〜35歳と限られています。
☆本人部会は、中学生ぐらいから亡くなるまでずっと活動出来るので、年齢でいえば、12歳から100歳位までと幅がとても広いのです。
☆集まる人も年齢がばらばらなので、中高生にあった企画や大学生や社会人にあった企画など、それぞれの年齢にあった企画を考えなければならないのです。
☆中学生ぐらいから老人までが一緒に出来る内容を考えるのが大変ですね。
◆そうなんですか。
◆小学生位から老人まで一緒にやっているのですね。
◆年齢がまちまちなので、それぞれの対応が大変なんでしょうね。
◆今、人数が多いのはどの年代なのでしょうか。
☆どこが一番多いというのは特にないですね。
☆大体同じぐらいです。
☆強いていえば、小学生から高校生までが多いですね。
◆子供たちが多いということですね。
◆分かりました。
◆次に進みましょう。
◆活動してきて、良かったこと、嬉しかったことはありますか。
☆トライアングルの活動とは関係ないのですが、トライアングルの活動をする前…中学生、高校生の時は活動をする場がありませんでした。
☆僕が代表になってから変わったんですが、前は無かったのです。
☆なので、トライアングルとは別にフリースクールを作りました。
☆それを作った時、トライアングルの子供たちも入ってきました。
☆僕たちや他の先生が一緒になって子供たちを教えたのです。
☆それが10年ぐらい前、僕が学生の時でした。
☆学生の時は活動出来たのですが、
☆社会人になってからは会社の仕事が忙しく、活動は遠慮していたのです。
☆フリースクールから離れていたのですが、その子供たちが大きくなり、久しぶりに会うことが出来たのです。
☆前は子供たちは10歳位でしたので今は20歳ぐらいですね。
☆10年ぐらい会っていなかったのに、僕の名前や顔を覚えていてくれたのです。
☆驚いたし、うれしかったですね。
◆あの時に色々活動したという結果が、顔や名前を覚えてくれていたということにつながっているのかもしれませんね。
☆そうかもしれませんね。
☆それに、子供たちがこんなに成長するなんて、と思いましたし、自分の子供のようにかわいく感じられました。
◆へぇ。
◆時の流れは早いともいいますし、子供はどんどん成長していきますよね。
◆なるほどですね。
◆では、次にいきましょう。
◆今まで活動してきて印象に残ったことはありますか。
☆さっきの話の続きになりますが、子供たちの成長は待ってくれません。
☆大人になると、成長があまり感じられなくなりますが、子供たちを見ていると、本当に成長が早いと感じられるのです。
☆成長は誰にも止められませんし、私たち大人がその時その時にあった活動をしていかなくてはならないと考えさせられました。
☆その面では、ちょっとしたショックを受けましたね。
◆そうなんですか。
◆子供たちには色々なことを学ばされますよね。
◆では、次です。
◆今まで学んだことはありますか。
☆大学の時に手話を覚えて色々なろう者と会いましたが、遠慮が多いのではないか、自分の意見はあるけれど言わないで黙っているとか、意見があいまいな部分があるのではないか、と思うことがありました。
☆自分の意見を大事にして、はっきり伝える力を身につけること、でも逆に意見を一方的に言うのではなく、相手の意見も聞いてお互いの良い面や悪い面を比べながら考え、相手の方が良いと思ったらそれを認めてあげるという協調性も大事です。
☆それから、相手の意見を受け止められる柔軟性も大事なのではないか、ということを学びましたね。
◆いい内容を学んだのですね。
◆それはやっぱりトライアングルという環境があったからこそ、学べたのでしょうか。
☆そうですね。
☆トライアングルのおかげで色々なろう者と会えましたし、ろう者の子供を持つ親や専門家などとお会いする機会も沢山あるのです。
☆大学生の時、会社の接待の方法を皆さんにやさしく教えていただいたのです。
☆そのおかげで、自分が実際に会社に入った後、接待のコツが分かったのです。
☆便利といいますか、ありがたいなと思っています。
◆出会いが多かったのですね。
◆その分、色々なことを教えてもらえたのですね。
◆うらやましいですね。
☆ありがとうございます。
◆会長として、将来の夢、目標はありますか。
☆トライアングルの活動とむすびつける所まではまだいきませんが、さきほども言いましたように、将来、中高生が日本を背負う、中心的な存在になると思いますので、中高生を若者のリーダーとして今からでも早く、育成していきたいという希望をもっています。
☆中高生たちは手話を使っているのですが、学校によって手話がまちまちなので話がうまく通じなかったり、指文字が多くて話が伝わらなかったり手話の表現を知らなかったりします。
☆だから、中高生にあった手話を学べる場があるといいなと思っています。
◆それを作るのが夢なんですね。
☆そうです。
◆中高生を育てるんですね。
◆今30歳でお若いのにすごいですね。
☆それには理由があるのです。
☆東京都の委託事業があるんですよ。
☆新木場にある、東京スポーツ文化会館で、僕たちのような若い人や活動をしている人たちを集めた、若者スキルアップという講座があるのです。
☆そこで運営、企画、広報の三つの講座を受けました。
☆その講座は聴者の団体向けのものですが、ろう者の中高生にもそれと同じように出来るといいなと思ったのです。
☆自分一人だけの力では無理なので、少しずつ準備をしていって、いつか実現できたらいいなと希望を持っています。
◆そうなんですか。トライアングルに対する思い入れが強いのですね。
◆それはやっぱり小さい時から関わっているからでしょうか。
☆中高生を見ているからというのもありますが、父の影響ということもありますね。
☆父は以前、母と子の教室の親の会の副会長を務めていたのです。
☆僕は今会長ですが、副会長もやっていました。
☆たまたまなのですが、父と僕の親子2代ということですね。
☆父からものすごく色々なことを学びました。
☆トライアングルの歴史も長いですし、その活動を途切れさせずに、もっと発展させるために色々考えながら工夫をしているところです。
◆もし、お子さんが出来たら3代になるということですね。
☆そうですね。
◆それにしても、運命というか、使命のようなものが感じられますね。
☆そうですね。
◆それでは、今活動していることについて何かPRがあればお願いします。
☆トライアングルは他の団体と違って、ろう者だけとか聴者だけとかでなく誰でも参加出来ます。
色々な人が集まりますので、いい勉強が出来るし、いい刺激も受けられます。
☆皆さんも興味があれば遠慮なく、見学だけでもいいですのでぜひ参加してもらえると嬉しいなと思っています。
☆よろしくお願いします。
◆ホームページはありますか。
☆はい、あります。
◆後でホームページをご紹介しますね。
☆よろしくお願いします。
◆今日は色々な話をして頂きました。
◆いい内容で、勉強になったこともたくさんありました。
◆本当にありがとうございました。
☆ありがとうございました。
◆最後に、かがやきの手話を一緒にやっていただきたいと思います。
◆かがやきパソコンスクールの新しい手話が出来たのですが、こう表すんですよ。
◆それを一緒にやって頂きたいのです。
◆よろしいでしょうか。
☆いいですよ。
◆こうやるんですよ。
☆分かりました。
◆それでは始めますよ。
◆1、2、3
◆☆ありがとうございました。